ネットカジノで勝った際に気になってくるのが税金事情です。
ネットカジノの勝ち分に対しては、他のギャンブルと同様に税金が発生してきます。
生じた税金に関しては、確定申告を行って納税しなければなりません。
本記事ではネットカジノで勝った際に、どのような税金が課されるのか詳細を解説していきます。
ネットカジノの勝ち分は一時所得となる
ネットカジノで稼いだ金額はと「一時所得」という扱いになります。
一時所得の定義は「営利を目的とした継続的行為から生じた所得以外の所得」です。
給料や事業で得た所得ではなく、「娯楽などでたまたま発生した所得」という位置づけの所得になります。
ネットカジノ以外にも、下記のものが一時所得として分類されています。
・懸賞、福引の賞金
・競馬、競輪、パチンコなど各種ギャンブルの勝ち金
・生命保険の一時金、損害保険の満期返戻金
・法人から贈与される金品
・遺失物拾得者、埋蔵物発見者が受け取る報労金
これら一時所得では年間利益が70万円を超えてくると課税対象となります。
課税対象となった場合は、サラリーマンの方でも確定申告をして税金を納めなければなりません。
ネットカジノかかる税金の計算基準
ネットカジノの課税金額の計算は下記の手順に沿って行います。
①一時所得の金額を算出する
②課税対象金額を計算する
③他の所得と合わせて所得税を算出する
それぞれ詳細を確認していきましょう。
一時所得の金額を算出する
ネットカジノによる一時所得の計算では「買った際のベット金額」のみしか支出に含めることができません。
買った際の勝ち金とベット金額を相殺して利益を算出していきます。
負けた際のベット金額は支出に含められないので注意してください。
それでは、下記のような収支になった際の一時所得を実際に計算していきましょう。
ここでは「支出金額=ベット金額」、「収支金額=勝利金額」とします。
4月15日 支出金額:20万円 収支金額:50万円
5月10日 支出金額:30万円 収支金額:70万円
6月21日 支出金額:50万円 収支金額:-20万円
7月22日 支出金額:40万円 収支金額:70万円
8月14日 支出金額:20万円 収支金額:80万円
一時所得の計算式は下記の通りです。
一時所得=収支金額-支出金額-特別控除額(最高で50万円)
それぞれの項目を計算していくと、
収支金額=50万円+70万円+70万円+80万円=270万円
支出金額=20万円+30万円+40万円=90万円
※損失が出た際のベット金額は支出に含まれないので注意してください。
特別控除額を50万円とすると、一時所得は下記の通り計算できます。
一時所得=270万円-90万円-50万円=130万円
課税対象金額を計算する計算できます
次に、算出した一時所得の金額から課税対象金額を計算していきます。
一時所得の金額がそのまま課税対象の金額になる訳ではないので注意しましょう。
課税対象金額は「一時所得÷2」の式で計算できます。
今回の課税対象金額は下記の通りです。
課税対象金額=130万円÷2=65万円
他の所得と合わせて所得税を算出する
オンラインカジノによる一時所得は「総合課税」と呼ばれるルールが適用されます。
総合課税では、他の所得と合算して最終的な課税所得金額を算出します。
たとえば、年間の給与所得が450万円であるとすると、最終的な課税所得金額は下記の通りになります。
所得金額=450万円+65万円=515万円
所得税は所得金額によって税率が変わってきます。
所得金額が515万円の場合、「330万円超~695万円以下」のカテゴリーに当てはまり、税率は「20%」となります。
また、所得金額のカテゴリーごとに控除金額も設定されおり、「330万円超~695万円」のカテゴリーでは控除額が「427,500円」となります。
最終的な所得税は、「(所得額-控除額)×税率」で算出します。
所得税=(515万円-427,500円)×20%=944,500円
今回の例では、ネットカジノの勝ち分と給与金額を合わせて、所得税が「944,500円」発生する結果になりました。
実際の所得税計算では、別の控除を適用するなどもう少々複雑な計算になることは多いです。
自分で確定申告できる場合は問題ありませんが、計算が複雑になりそうな場合は税理士に依頼して計算してもらうことをおすすめします。
稼いだ際は税金の確認と申告を忘れずに行おう
ネットカジノで利益を得た際は、金額に応じて所得税が発生します。
サラリーマンの方であっても、ネットカジノで所得税が生じた時は確定申告を行わなければなりません。
「税金を納めなくても、税務署にはバレないだろう」と甘く考えてはいけません。
最近は海外からの送金に対して税務署が特に目を光らせています。
故意に税金を納めないと「脱税」扱いとなってしまい、本来の税金額以上の税金を課せられてしまいます。
このような事態にならないように、ネットカジノで利益が出た時は必ず税金の計算を行って、納税を行うようにしてください。